クールビズの季節となり上着を着ないようになると、通勤時のiPhoneは、Yシャツのポケットに入れておくしかない。しかしこの位置だと、満員電車のすし詰め状態では、押し潰される恐れがある。そうなったら大変だ!
また、ウォーキング時にウエストポーチにiPhoneを入れるのだが、イヤホンのコードがあるため、ポーチのファスナーを完全に閉められず、iPhoneがポーチから飛び出して落下したこともある。
iPhoneが壊れたら高く付くぞ、と思い立ち、iPhoneに使えるワイヤレスイヤホン(bluetoothヘッドセット)を購入することにした。
基本的にヘッドセットの用途は音楽等を聴くことであり、通話は考えない。そして、なるべく邪魔にならず、軽いものが良い。そうして絞り込んだ結果、購入することにしたのが、
Jabra Clipperである。
見ての通り、本体がクリップ型になっており、服のポケット等に差し込んで固定することができる。
本体重量は20gなので、ポケットに装着していても十分軽いという感覚である。
本体がブラックなので目立たないが、iPodのような丸いボタンが付いており、本体を見なくても、再生/停止、ボリューム操作が容易にできるようになっている。
本来はこのボタンで曲送り/頭出し等も可能なのであるが、残念ながらiPhoneでは使用できない。これは、ご存知の方も多いと思うが、iPhoneがbluetoothの規格に中途半端にしか対応していないためである。iOS4になって、曲送りや頭出しにも対応するものと期待していたが、残念ながら見送られている。ただ、そのような操作をする際にも、iPhoneを取り出す時にイヤホンのコードが付いていないと、煩わしい感じが無いのが嬉しい。
毎回、簡単にiPhoneとリンクするし、服のポケットに装着するのにはぴったりで、イヤホンのコードもそれに合わせた長さになっている。収納時に、適当にイヤホンを本体に巻きつけておいても、コードが短いため、やたら長い標準イヤホンのようにぐちゃぐちゃにはなりにくい。(勿論、本体にはiPhone標準の長いイヤホンを接続することも可能ではある)
音質も、通勤時に使用する用途であれば全く問題は無い。また気になるバッテリの持ちだが、1日1時間程度の使用であれば、フル充電で平日5日間は持っている。
ということで、通勤時のiPhone使用は、果たして快適になったのである。
ただ、全く問題が無いわけではない。
1つは、音声がプツプツ切れる時があることである。特に、iPhoneを背後に装着した場合や、満員電車で、カバンの奥の方にiPhoneをしまい込んでいるような場合に頻度が高い気がする。しかし、これはbluetoothという無線通信の特性上、ある程度は仕方ないものと割り切っている。本当に音を確実に聴きたいのであれば、有線接続を選ぶべきである。
また、クリップの先が4mmくらいしか開かないので、装着が難しいとか、装着する場所が限られるという意見もよく目にする。
個人的な考えでは、この製品は、クリップを指で開いて服に装着するような使い方は想定していないのではないか。本体の口をポケットの縁に合わせ、下に押し込めば、極めて簡単に装着できる。外すのも、軽く上に引っ張るだけである。このような使い方をするのには、よくできた口のデザインである。
ただ、確かにTシャツの場合には、装着する場所に困るのは事実である。そこで私は、ファイテンのRAKUWAネックレスに、本体を装着することにしている。このネックレスは一見太いがかなり縮む素材なので、Clipperがしっかりとホールドすることができるのである。スポーツシーンで使用する方は、参考にして欲しい。